「ピンチはチャンス」って本当?
ピンチがおとずれると、急に「ピンチはチャンス」って言い出す人がいるけど、それって本当なのかな?
しかも、障害が大きければ大きいほど言うんだよね。
確かに、チャンスになりうる場合もあるだろう。
自らのミスではなく、環境の変化によるものであれば、周りの人も企業も同じ境遇である。
その混乱に、いち早く適応できればチャンスとなるだろう。
どん底からはい上がってきた人が、過去を振り返って語るのであれば間違ってはいないかも知れない。
ピンチなんて来ない方が良いんじゃないか?
そもそも、ピンチなんて来ない方が良いのに、なぜ窮地に陥った途端言い出すんだろうか?
ピンチが来ないように、先に手を打っておけば良いのに、だ。
では、なぜピンチが訪れるのか?
『ピンチが具体的かつ直前に近づくまで人は動こうとしない。』の一言に尽きるのではなかろうか。
先に手を打てないのである。
ピンチをチャンスに変えるための準備
ピンチはチャンスなどではなく、チャンスにできる人がいるというだけのことである。なにもせず、ただ「ピンチが訪れるのを待っているだけの者」にはピンチ以外のなにものでもない。
以前、こんな本がベストセラーになった。
【チーズはどこへ消えた?】
迷路のなかに住む、2匹のネズミと2人の小人。彼らは迷路をさまよった末、チーズを発見する。チーズは、ただの食べ物ではなく、人生において私たちが追い求めるもののシンボルである。
ところがある日、そのチーズが消えた!ネズミたちは、本能のままにすぐさま新しいチーズを探しに飛び出していく。ところが小人たちは、チーズが戻って来るかも知れないと無駄な期待をかけ、現状分析にうつつを抜かすばかり。しかし、やがて一人が新しいチーズを探しに旅立つ決心を・・・。
IBM、アップル・コンピュータ、メルセデス・ベンツ等、トップ企業が次々と社員教育に採用。単純なストーリーに託して、状況の変化にいかに対応すべきかを説き、各国でベストセラーとなった注目の書。880円でアナタの人生は確実に変わる!
この本のネズミたちは、変わってしまった環境に、いち早く対応し事なきを得ます。かたや小人は...まさに自分を鏡に映したよう。
当時、読んでいたのにもかかわらず、今自分の置かれている立場は何も変わっていない。いつも不安にさいなまれている。
人は簡単には変われないのだ。
だからと言って、今の環境にじっとしていても何も変わらない。
さけられないピンチは、遅からずやってくるだろう。
一歩ずつでも前へ...